サイト運営をしていると、当然のことながらお申込み・お問合せなどのメール業務が発生する。
メールは、紙文書の削減、迅速な連絡、互いの都合による閲覧・対応が可能である反面、完全自動化というわけにはいかない。
人と人をつなぐ人力作業が欠かせないため、その分可能な限り効率化を期待したいところである。
【CGIKON開設当初・・・】
Linuxサーバー : 開発用・バックアップ用・予備サーバー
Windowsクライアント : 各メンバー専用のパソコン
共有Windowsサーバー : バックアップ用ファイルサーバー・プリンターサーバー
上記のように目的別にマシンを用意し、極力快適に作業を行えるような環境作りを心がけていたが、メール業務だけは別だった。
各担当者宛のメールは、各自のパソコンで受信していても特に支障はなかったが、代表メールの受信だけはそうはいかなかった。
毎回全メンバー宛に転送する必要もないため、メール担当者のパソコンで受信することにしていた。
通常業務ではメール担当者で処理が完結するのだが、技術的に入り組んだ話になってくるとシステム担当にもメールを見てもらう必要が出てきた。
「このメールの件なんですが」
「えっ、ちょっと待って」
システム担当は開発の手を止めて席を立ち、代表メールを受信しているパソコンに見に行く。
「よかったら座ってください。ぬくもりが残ってますけど……」
「はは、えっと」
メール担当者に気遣いながらメールを見るシステム担当……
こんな状況が繰り返されるなか、システム担当は、メールを共有化することを考えていた。
メンバー同士が気を使わずに、見たいときに見れるメールシステムを。
一方、メール担当者も、多少は工夫をしていた。
メール受信のたびに、メールをテキスト化し、ファイル共有サーバーにアップロードしていた。
一見便利に使えるように思うが、ファイル名を日付でつけていたため、中味を見ないことには何のメールかがわかりにくく、あまり活用されていなかったのが実情だった。
結局テキスト化されたメールは、便利に利用されることはなく単なるメールのバックアップとなってしまった。
メール担当者がメールのテキスト化作業に必要性があるのかどうか疑問を持ち始めた頃、システム担当はそのテキスト化してあるメールをデータベース化したうえでメールシステムを作成することにしたのだった。
【メール業務のシステム化】
■システム化の内容
・メールをデータベースへ一括取り込みできる機能
・ブラウザを利用したメール閲覧プログラムによる検索・閲覧ができる機能
・迷惑メールやスパムメールを確認したうえで削除することができる機能
・迷惑メールアドレスをブラックリストとして拒否設定できる機能
・添付ファイルや画像、HTMLメールなどを直接表示しない機能
・定型文作成・検索・メール送信機能
■システム化のメリット
・各メンバー自身のパソコンから見れるようになった。
・検索機能により、メールを抽出することができるようになった。
・過去の文例の抽出、これまでの経緯を確認できるようになった。
・メールテキスト化作業を廃止することができた。
・メールデータのバックアップにもなった。
・各自のパソコンやネットワークのセキュリティ対策にもなった。
・宛名や文例を選択して送信できるので送信ミスなどの対策になった。
【今後の課題】
メール業務をシステム化したことにより、メーラーでの受信・送信に比べると格段にスムーズで安心感があり便利になった。
しかしながらメールに関しては、日々増加していくデータ、迷惑メール対策、様々な文字コードへの対応、人力作業の効率化など、まだまだ問題点が山積みであることも事実である。
執筆担当:CGIKON 佐々木
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